サステナビリティ > 親子で学ぼう!サステナビリティ講座 第16回
第16回「ユニバーサルデザイン」 当たり前なことって気づきにくい ちょっとした工夫でみんなが使いやすくなる

ガーガー博士 ところで、今日ぼくたちがスーツケースを押してなかったら、2階から3階にあがるだけでも、エレベーターがないと困ることがあるって気づかなかったんじゃないかな。
太郎くん 家からここまでも、いつもならスイスイ歩けるのに、階段しかなかったり、せまくて通りにくかったりして大変だったもんね。
ガーガー博士 ほんのちょっとした工夫(くふう)で、ずいぶん使いやすくなることって多いんだけど、「当たり前」になってしまっていることって気づかないことが多い。だから製品や建物を作る人たちは、“みんなにとって使いやすく”ということをいつも考えること、そしていろんな人からたくさんの意見を聞くことが大切だね。

太郎くんは右利きだったよね。右利きのぼくたちは気づいていない「当たり前」なことで、“左利き”の人が困っていることを、試しに考えてみようか?


★「左利きを体験してみよう。」はこちら★
太郎くん ユニバーサルデザインってアメリカの人が考えたっていっていたけど、日本にもユニバーサルデザインなものってたくさんあるの?
ガーガー博士 文房具とか車とか、身近なところにもユニバーサルデザインはたくさん取り入れられているんだよ。外国の人たちから、日本人は“便利なもの”を作ることが得意だっていわれているよね。ユニバーサルデザインという言葉はなかったけど、昔から意識せずに“みんなが使いやすいもの”を作ってきた歴史があるからね。
ガーガー博士 ところで、形のあるものだけじゃなくて、社会のしくみや常識といわれていることの中にも、不便だって思っている人がいることに気づいてないことがあるんじゃないかな?
桃子ママ
太郎くん
ガーガー博士 例えば、昔は女性は外で働くよりも、家で家事をするのが当たり前と考えられていた時代があった。女性でも働きたい人、才能がある人がいたはずなのにね。でも今は家の外で活躍している女性も多い。洗濯機や炊飯器といった家電製品が発達して家事がラクになったこともあるだろうけど、みんなの意識が変わってきたことが大きいと思うよ。
サステナビリティ講座 第14回「男女共同参画社会」はこちら
桃子ママ 当たり前って決めつけないで、いろんな人の立場にたって考えてみることが必要ね。

たとえばこんな製品が、ユニバーサルデザインです
P&Gユニバーサルデザインチーム
藤田志津香(ふじた しづか)


P&Gユニバーサルデザインチーム・藤田志津香P&Gでは製品を作るとき、たくさんの人から意見をきいて、誰にでもつかいやすく、安全なものをつくる努力をしています。

私が担当してきた製品の中から、柔軟剤(じゅうなんざい)「レノア」の詰め替えパックを例にとりあげましょう。
液体の洗剤や柔軟剤は、最初はボトルを買っても、2回目からはつめかえパックを買う人が多いのです。ボトルを何度も買うともったいないし、ゴミになりますからね。

でも、つめかえるのはめんどくさい、こぼれてしまって手やボトル、台が汚れるのがイヤだという人が多かったのです。そこで“どうして、うまくつめかえられないのだろう?”と、何人ものお客さまに意見を聞くことにしました。すると、

●  ビニールパックの角を切って、中の洗剤をボトルに移し変えるとき、切り口がふにゃふにゃなので急にどばっと出てきたり、くっついて出てこなかったりする。パックの口がぐらぐらして、ボトルの口からはずれたり、ボトルをたおしたりすることもある。
●  開けるとき、ハサミを探さないといけなかった。切ったあともハサミが汚れてめんどう。
●  “手で切って開けられる”と書いてあるパックでも、最後がちょこっとくっついたままで、力まかせにひきちぎったら中身がたくさんこぼれてしまった。

といった声があがってきました。そこでできたのがこの製品です。

レノア フレッシュグリーン つめかえ用   ●  手でカンタンに切れるようにしました。
●  切り口にストロー状の「さしこみチューブ」をつけました。ボトルの口に直接ぴったりと差し込めるので、ぶれたり外にこぼれたりしません。
●  パックの裏に、つめかえ方のわかりやすい説明をいれました。

発売した後、「とても使いやすくなった」とお客様からの声をいただきました。その中にはお年寄りや目が悪い方もおられ、“とても簡単になった”“便利になった”と喜んでいただけて、とてもうれしかったです。誰にでも使いやすい製品、使い方がわかりやすい製品を、これからも作り続けていきたいと思います。

君もサステナビリティ博士クイズ!

今回は、「ユニバーサルデザイン」博士にチャレンジ!
前のページ
Page 1 | Page 2 | Page 3
バックナンバーはこちら ≪ 最新の講座に戻る