2018年2月

science & technology

3層立体構造のジェルボール型洗剤 洗う瞬間に成分が混ざり合う―洗剤の“鮮度”に着目

ジェルボール型洗剤「アリエール ジェルボール3D」 製品について詳しくはブランドサイトへ

ジェルボール型洗剤「ボールド ジェルボール3D」 製品について詳しくはブランドサイトへ

ジェルボール3D

粉末、液体に続く、第3の衣料用洗剤として、2014年に登場したジェルボール型洗剤。お洗濯1回分ずつの洗剤を、水に溶ける特殊なフィルムで密封しており、使用する際は“一粒つまんで洗濯機に入れるだけ”。キャップで計量する必要がないという簡便性がうけ、これまでに本体と詰め替え用をあわせた総売り上げ数は1億個を突破しました。

従来のジェルボールと成分を3に分けた「3層立体構造」のジェルボール

ジェルボール型洗剤は、「アリエール」と「ボールド」の2ブランドから発売されていますが、2017年秋、その性能を大きく向上させたイノベーションが「3層立体構造」です。一緒に配合すると、効果を打ち消しあってしまうそれぞれの有効成分を、3つの部屋に分離したまま保存することで、洗濯直前まで洗剤の“鮮度*1”をキープ。洗濯の瞬間に混ぜ合わせることで効果を最大限発揮することに成功しました。

この仕組みをより詳しく説明すると、洗剤には、様々な洗浄成分や、その働きを助ける成分などが配合されています。しかし、成分の中には、一緒に配合すると互いに反応を起こし、効果を打ち消しあってしまう組み合わせがあります。そのため、優れた効果があるのにも関わらず、配合できなかった成分もありました*2

「3層立体構造」で成分を3つに分けておくことで、洗濯機の中でフィルムが水に溶けた時にはじめて混ざり合わせることが可能となりました。洗濯の瞬間まで有効成分の“鮮度”が保てるので、その効果を最大限に発揮させることに成功。最初から混ぜておくと効果が下がってしまう成分同士でも、一粒の洗剤に配合することができるようになったのです。

このイノベーションを可能としたのは、一段と水に溶けやすくなった「ミクソロジーフィルム」の採用です。P&Gでは、海外ではこれまでにも複層構造のジェルボールを発売してきましたが、そのテクノロジーをそのまま国内製品に活用することができませんでした。例えば、海外の洗濯機は水を温めてから洗濯することが主流なのに対し、日本では冬でも冷水のままで洗濯すること、洗濯時間が比較的短いことなど、洗濯環境が大きく異なるためです。そこでフィルムメーカーと協働し、指で押しても割れない十分な強度を保ちながら、水にすばやく溶けるフィルムを完成させました。

*1 有効成分同士が混ざりあわないことによる。

*2 当社液体洗剤に関して。

配合できるようになった成分が洗浄効果・柔軟効果をアップ

アリエール ジェルボール3D「くすみクリア成分」

アリエール パワージェルボール3D(左) リビングドライジェルボール3D(右)

シャツの襟まわりなど、“皮脂汚れ”は、落ちにくい汚れの代表格。昨今、働く女性の増加などをうけ、洗濯物がたまってからまとめて洗うご家庭も少なくありませんが、皮脂は時間とともに酸化して、衣服のくすみ、黄ばみ、黒ずみの原因になります。
これまで社内では、他の成分と反応するため、液体洗剤に入れることは不可能と考えていた「くすみクリア成分」が配合できるようになり、落ちにくい蓄積汚れにもさらに洗浄力を発揮し、白さ際立つ仕上がり*3を実現しました。

*3 当社濃縮液体洗剤と比べて。

ボールド ジェルボール3D「ふんわりハリアップ成分」

ボールド ジェルボール3D 癒しのプレミアムブロッサムの香り(左) ジェルボール3D 爽やかプレミアムクリーンの香り(右)

柔軟剤入り洗剤ブランドである「ボールド」は、洗浄成分のほか、柔軟成分や香り成分をいかにバランスよく配合するかが課題でした。3Dジェルボールでは新たに「ふんわりハリアップ成分」を配合。柔軟効果がアップするとともに、洗濯した後のシワが少なくなる効果も実現できました*4。アイロンがけもラクになり、“かんたんお洗濯”というニーズにさらにお応えすることができました。

*4 当社代表的液体洗剤比、綿素材平均洗濯物量(P&G調べ)時、2016年時。

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