きっと、もっと輝く私。

輝くこの人に大接近

自分らしく輝きたい!そんなみんなに力をくれる、この人の生き方とは…。

桂 右團治さん(落語家)

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今、右團治さんは150本の落語のネタを持っているそうです。1本1本、お風呂の中や電車に揺られ、寸暇を惜しんで覚えたネタです。江戸落語一途に精進されてきましたが、一体、江戸落語のどこに惹かれたのでしょう?
右團治さん

江戸落語に登場するおなじみの熊さん、八っつぁんら、長屋に住む庶民たちは、みんな個性的でいきいきしています。貧しいながらも明るく、お互いが助け合って生活する知恵を身につけているんです。
井戸を共同で使い、ガラガラと戸を開けると生活が丸見えになるようなあけすけな付き合いで、ご近所同士がまるで親戚同士のように心配し合う間柄です。
ところが、立ち入ってはいけないプライベートなことにはちゃんと一線を引く、お互いの礼儀作法も守っているのです。
今、世の中で色んなことが起こっていますが、江戸落語に学べることがあるように思いませんか。

右團治さんが修業を始めた頃と違って、今は女性の人数も増え、楽屋に女性がいても自然な風景になっているそうです。
落語は男の世界だから、聞きに来ていただいたお客様に違和感がないように、と髪をこざっぱりと切り、男仕立ての着物で通す右團治さん。江戸落語界では異色の存在なのでは?と尋ねてみたところ

扇子
シンプルな江戸落語はお座敷に呼ばれて語る芸として始まった。サラリと粋に演じることが求められる。小道具は扇子と手ぬぐいのみ。
たたんだ手ぬぐいが、たちまちお財布になる。
おなじみ「時そば」。扇子が箸になり、熱々のかけそばが目の前に現れる。
落語といえば蕎麦。江戸情緒が色濃くのこる深川の蕎麦屋「長寿庵 蕎匠」さんで、お話を伺った。こちらは、時に落語会の会場に、また時にはご主人や女将さんが右團治さんの江戸弁のアドバイザー役にもなる。
季節のよもぎそばとアサリを炊き込んだ名物・深川めし
本所・深川といえば「鬼平犯科帳」を始め、数々の歴史小説やドラマの舞台。そんな歴史ファンも多く訪れるこの店では、季節のよもぎそばとアサリを炊き込んだ名物・深川めしを賞味。
【取材協力】
長寿庵 蕎匠(きょうしょう)
東京都江東区平野1-7-2
TEL03-3642-7559
右團治さん

いいえ、落語の世界にはもともと個性的な人が多いですから。それに最近はいろんな人が落語家を志して入ってきます。30代、40代で前座という人も珍しくないんですよ。
そんな中には、若い頃に落語家を志して、親の反対や食べていけないと諭されてあきらめたものの、やっぱり夢をあきらめたくないと脱サラや転職してくる人がいます。
歳をとってからではハンディが大きいけれど、そんな方たちは芸のうまい下手とは違って、人間的に個性があって面白いです。いきいきされていますよね。

たとえば、今年真打ちになったある人は保険の営業マンからの転身で、職業柄かいつもにこやかで、それが落語の個性にもなっているんです。また、東京の裕福なお家で、若い頃お金をさんざん使って遊んできた人がいて、遊び方やいろんな世界のしきたりをよく知っていて、それが芸にいずれは生きてくると思います。落語は、噺家その人の環境や個性を映す芸だと思います。

右團治さんは、「東京は武士の街です」と目を輝かせます。現代と江戸を結ぶ右團治さんにとって、東京はそこかしこに江戸の武家文化が色濃く残り、わくわくするほど面白いところなのだそう。
今年(2006年)秋には落語生活20年を迎える桂 右團治さん。熊さん、八っつぁんや横丁のご隠居さんたちに命を吹き込み、まっしぐらに輝き続けています。

  柳家小さん師匠宅へ、真打ちのあいさつ回りに伺ったときの一枚
柳家小さん師匠宅へ、真打ちのあいさつ回りに伺ったときの一枚。小さん師匠(後列中央)は落語界初の人間国宝で落語協会最高顧問でもあった。右の文治師匠、左の春風亭柳昇師匠ともすでに故人。その芸を現役が受け継ぐ。
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