1. シチズンシップ・リポート 2017
  2. 環境サステナビリティ
  3. 国内での取り組み

環境サステナビリティ国内での取り組み

環境負荷の低減を目指して、国内に3拠点ある工場を筆頭に、原材料調達、輸送、間接業務など全ての事業活動において、全ての社員が取り組んでいます。工場では特に、長年にわたって、CO2排出削減、水環境の保全、廃棄物削減の3つのエリアを中心に取り組みを進めてまいりました。また当社だけではなく、取引先やサプライヤーとも協力を深めることで、サプライチェーン全体での環境保全も推進しています。

工場

気候変動

紙おむつ「パンパース」を生産している明石工場(兵庫県明石市)では、環境保全活動の中でも、節電に重点的に取り組んでいます。2017年度は、2015年6月に製造棟の約8割で行った屋根の遮熱塗装により(写真)、当該施設の空調使用電力を前年比で30%削減しました。また同工場の設立当初から使用してきた建屋や付帯設備を中心に、2015年度から4カ年計画で、エネルギー効率の高いものに順次置き換えています。2017年度も昨年と同様に、バキューム、ファン、空調などを刷新し、4カ年計画の対象設備の電力消費量を、生産量当たり約10%削減できる見込みです。2017年春から、新しい試みとして、ソーラーライトを駐車場に導入しました。災害時には非常用電源や携帯の充電器に使えるようにしており、今後、故障や老朽化した電灯はソーラーライトに置き換えていきます。

洗剤類を生産している高崎工場(群馬県高崎市)では、省エネルギーならびにCO2排出削減の機会を常に探して取り組んでいます。例えば、工場内に10か所ある変電所の4か所について4年計画で、変圧器を湿式(油入変圧器)から、よりエネルギー効率の高い乾式(トップランナー変圧器)に変更中。2017年度も1か所交換し、年間で47GJの節電を図りました。また換気扇の一部を、約9割の節電が見込める新式に交換し、年間349GJを節電しました。

滋賀工場(滋賀県野洲市)では、2017年度、事務所等の空調を大型空調から個別空調に変更し、必要な箇所だけ効率的に利用することで、空調にかかっていた電力を約30%削減しました。また当年度は消火槽を増設しましたが、既存のポンプに比べて使用電力が約10%少ない高効率ポンプを採用しました。

高崎工場の主な水の用途は、製品への利用のほか、生産する製品の切り替え時のタンクや配管の清掃です。設備の改善や、洗浄方法の見直しなどの積み重ねにより、2017年度は生産量当たりで前年比7.6%、水使用量を減らすことができました。

滋賀工場では、製品や生産設備の洗浄に純水を大量に使用するため、純水装置が不可欠です。増産に伴い、新たに1台の高効率純水装置を導入しました。既存の装置は投入した水に対して、純水にしきれない廃水が15%出ていましたが、新装置では10%と、5%分改善しました。昨年の実績で換算すると、新装置では800トンの節水ができることになります。

廃棄物

高崎工場では、不要になった施設を解体した際、通常、がれきは埋め立て処理するところを、環境保全の観点から、業者との協働により100%リサイクル化しました。例えば、コンクリート部は工場内で分別し(写真)、コンクリートは再生砕石として工場内で再利用、鉄筋は有価物として売却しました。金属スクラップ約1000トンは全てを有価物として売却しました。

輸送

積載効率の向上と鉄道利用で、5年間で11.5%のCO2削減

輸送から出るCO2排出量の推移グラフ

輸送においては、トラックの積載効率向上、倉庫を経由しない取引先への直接輸送の拡大、鉄道輸送の利用などにより、コスト削減とともに、CO2排出量の削減も行ってきました。単位輸送量あたりのCO2排出量について、平成28年度(2016年4月~2017年3月)*は、この5年間で最も大きな削減成果を出し、平成23年度比で11.5%の削減となりました。* 輸送に関するデータは、経済産業省への報告数値に基づいているため、当社の会計年度ではなく、3月締めです。

平成28年度の主な取り組み例として、紙おむつを生産する明石工場では、トラックの荷台に効率よく積載するために、製品の組み合わせと積み込み方法を自動計算するシステムを利用していますが、システムを改良したことにより、1トラックあたりの積載率が、前年の81%から、平成28年度は83%に向上しました。

また取引先への直接配送を拡大し、輸送距離を短縮することで、タイムリーな配送ならびに費用削減に加えて、CO2削減にも効果をあげました。また鉄道輸送の利用を全体的に増やすことで、環境保全ならびに、特に繁忙期の安定輸送を図りました。

オフィス

環境に配慮したCASBEE神戸Sランクのビルに移転

P&G日本本社(兵庫県神戸市)は、2016年夏に神戸市三宮地区にオフィスを移転しました。移転先を選定する際は、環境へ配慮されたビルであることも条件として検討し、新ビルは、神戸市建築物総合環境評価制度(CASBEE神戸)で最高のSランクと、DBJグリーンビルディング認証でGold(Plan)2013を取得するなど、様々な面で環境保全対策がなされています。

また新オフィスでは、社員が固定のデスクを持たないフリーアドレス制を採用するなど、オフィスの利用効率をさらに向上することで、社員一人あたりのエネルギー消費量の削減を図っています。移転の前後に集中的に行ったペーパーレス化も、引き続き積極的に進めているほか、ゴミ箱の数を減らすなど、社員が日常業務の中で廃棄物削減を意識するような活動も行っています。環境側面だけではなく、充実したITインフラや、社員間の交流を促進するオープンなオフィス設計など、社員の生産性を向上し、快適に働ける環境を整備しています。 P&G神戸本社オフィス(2016、17年度環境実績)
  • *1 ガス使用量が大きく減少しているのは、新しいビルではガスを使用していないためです。
  • *2 廃棄物が大きく増加しているのは、移転に伴い、古い什器を処分するなど、一時的に大量の廃棄が出たためです。

製品・容器

「ファブリーズ」がオートバックス、テラサイクルと協力
使用済みクルマ用消臭芳香剤を、反射板キーホルダーにリサイクル

ファブリーズでリサイクル!

エアケア製品ブランド「ファブリーズ」は、カー用品大手の「オートバックスセブン」、リサイクル企業「テラサイクル」と協働し、2017年10月から、使用済みのクルマ用消臭芳香剤を回収し、交通安全用の反射板キーホルダーにリサイクルするプロジェクトを行っています。

全国のオートバックスグループ店舗内に回収ボックスを設置し、テラサイクル社でプラスチック原料(ペレット)にした後、反射板キーホルダーにリサイクル。キーホルダーは地域の小学校や団体に寄贈される予定です。環境保全とともに、交通事故の減少にも貢献できる画期的なプロジェクトです。

P&Gはテラサイクル社と世界的に様々なブランドで協働し、リサイクル活動を行っており、日本での活動はこのプロジェクトが初めて。海外での事例としては、2017年夏にフランスで、海岸に漂着したプラスチックゴミをリサイクルし、ヘアケア製品「ヘッド&ショルダーズ」のパッケージに利用して発売しました。

容器・包装プラスチック削減で長期的な取り組み

国内製品の容器に使用したプラスチック量グラフ

容器や包装の省資源化は、資源の保全に貢献するだけでなく、お客様が製品をご使用になった後の廃棄物削減にもつながる重要な活動です。P&Gは1989年、国内初の洗濯用洗剤の詰め替えパウチを発売し、その後も詰め替え容器の利用拡大をすすめてまいりました。その他、容器の薄肉化によるプラスチック量の削減、リサイクル原料や再生可能原料の採用など、容器による環境負荷の低減へ多角的に取り組んでいます。